資格全般

過去問インプット学習理論!~短期間高得点合格するための効率的な資格試験勉強法を公開~

こちらの記事は次のようなことを知りたいという方に向けて書いています。

  • 資格試験を受けようと思うけど、どうすれば効率的に学習できるか知りたい!
  • 短時間で資格試験に合格したい!
  • 過去問はいつから手をつけるのがいいのかな?ひと通り参考書で学習した後?それとも試験直前?
まっすーです。中小企業診断士試験他多くの資格に、短期間で高得点で合格した実績をベースに数々の資格試験の合格アドバイスをしています。
今回は、資格試験向けの学習における過去問を使ったインプット学習の重要性について解説します。

資格試験の学習法原論

どのような資格でも、講座を受講すれば与えられる、というものもありますが、試験に合格しなければ資格が与えられない場合、試験で合格基準点以上の成績を収める必要があります。

試験がいわゆるペーパーテストで行われる場合は、試験は問題文が示され、それに対して回答形式(択一式、記述式、論述式、論文式)に応じた回答をする必要があります。

つまり、どのような回答形式であれば、問題文を読んで回答するということには変わりはないのです。

資格試験は各種資格を与えるのにふさわしい能力があることを確認する必要がありますので、問題文にはその必要知識・スキルがあることを確認できるような要素が含まれています。

この資格試験に合格に必要な知識・スキルを身につける方法にはどうすればいいのか、一般的には下記のような方法でおこなわれると思います。

そしてそれはインプット→アウトプットの順で行われることが多いです。資格試験の予備校のカリキュラムがそうなっていますね。

大体の場合1つの科目や分野の講義がひと通りあり、その後確認テストといった基本的な知識を問うテストをおこない、応用テスト、直前に模擬試験、そして本番を迎える!といった感じです。

少なくとも、中小企業診断士試験や社会保険労務士試験、日商簿記検定1級といった難関資格であればこういうステップになっていますし、もう少し短期間で学習簡単な情報技術者試験などでは基本テストと応用テストが一緒になっていたりするかもしれませんが、基本的には同じと考えます。

そんな中、過去問はいつやるの?という疑問があります。よくある答えが

  • ひと通り学習が終わってから、知識の確認のためにやる
  • 初見での対応力を見るためにある程度実力が備わってからやる
  • 試験直前に自分の達成度を確認するためにやる

という感じで、過去問を後回しにするものです。

これらの意見も、もっともです。過去問というのは過去の本試験で出題されている問題ですから、レベルは最高ですよね。過去問レベルが解ければ合格できるわけですから。

逆を言えば、そんなに簡単に本試験レベルまで実力を上げることはできないから、自信をなくさないためにも最初からはやらないほうがいい、ということです。

ただ、このやり方だと、過去問に取り組むのが遅れて、気づいたときには全然本試験レベルに足りていなかった、という可能性があります。

そこから考えられたのが過去問インプット学習理論です。

過去問インプット学習理論

過去問インプット学習理論とは

過去問インプット学習理論は非常に簡単です。

とにかく、資格試験学習の最初から過去問を解きまくる!!

となります。
そんなのでいいの?
そんなのできるの?
ふざけてるの??
と思われてしまうかもしれません。
ただ、数々の私の資格試験の経験から、この方法が最も効率的、効果的と結論づけています。

過去問インプット学習理論のルール

一回目の過去問

過去問インプット学習理論のルールは以下のとおりです。一回目に問題を解くときはこのルールを良く意識してください。
ルール
  • 予備知識がまったくない問題であっても、自分の常識の範囲で解いてみる。
  • 最初は全然わからなくても、半分以上間違えてもOK。勘でもいいから、とりあえず答えてみる。必ず答える。
  • 一問一問、解いたら答えと解説を読む。大事なのは意味不明でも一通り解説を読むこと。一回目は理解しなくてもOK。

ここで大事なのはやめないことです。過去問の必要とされる年度分全部やりきります。いくらできなくても構いません。

ここで大事なのはメンタルです。最初は誰でもできない、と自分に言い聞かせます。とにかく、できないことを気にせず、なんとしても前に進む。

二回目から三回目

ひと通り過去問を解き終えたら、二回目に進みます。
このときには、一回やった問題も既に忘れているのでまだ出来ない問題が多いと思いますが、二回目だと解説を読んだ時になんとなく覚えているものが出てきます。

三回目くらいになると、覚えている問題と、覚えていない問題の差で、ある程度できる問題がでてきます。解答の選択肢を覚えているものも出てきます。この段階から、間違えた問題はその問題に、選択肢はその選択肢に印をつけることを始めます。

また、選択肢一つ一つについて、正誤とその理由を考えて、答えあわせをしていく。

この選択肢一つ一つで正誤を考えるというのは、実は消去法であれば答えが導き出せる問題の多い択一問題では非常に有効な学習法です。

逆を言えば、消去法で正解できた問題はほんとうの意味では理解できていません。

過去問インプット学習理論で大事なのは過去問の問題の選択肢一つ一つまで重視することです。なぜなら、この学習理論に従えば、他の受験生に比べてあなたの過去問と向き合っている時間は、試験勉強にかけた時間が短かったとしても、比類なきレベルになっています。

四回目以降

四回目以降は間違えた問題を中心に解いていきます。試験の難易度にもよりますが、私の場合、中小企業診断士試験や社会保険労務士試験では十回以上解いた問題もありました。

ちなみに、これもあくまで私の経験ですが、過去問にも問題のレベルのバラツキがあり、難しい問題は何度やってもできないことがあります。判断は難しいですが、過去5~7年分くらい過去問をやってみて、1度しか出題されていないものや、明らかに奇問・難問、あればその問題には捨てる、という判断もありだと思います。

過去問インプット学習理論のメリット

過去問インプット学習理論のメリットは下記のとおりです。

  1. インプット学習→アウトプット学習より明らかに勉強スピードが早い
  2. 本試験レベルに最初から触れているので、試験対応力が上がる
  3. スキマ時間の有効活用が可能

以下、解説します。

インプット学習→アウトプット学習より明らかに勉強スピードが早い

これはテキストを最初から読み進めていくインプット学習に比べて、過去問インプットをおこなう場合、試験に実際に出た問題から知識を得ていくため、試験合格に必要な知識を効率的に身に着けられ、学習スピードが早いということです。

過去問を何年分も解くには相当な時間が必要ですが、テキスト学習の時間を省くことで、繰り返す回数も過去問を遡る年数も増やすことができて、効果的です。

本試験レベルに最初から触れているので、試験対応力が上がる

過去問インプット学習理論の場合、本試験レベルの問題を最初から解きますので、最初はまったく意味不明かもしれませんが、最初から感覚的には本試験対応レベルに引き上げられます。

この意識というのは非常に重要で、難しい問題にたくさん事前に触れておくことで、実際の試験で難問が出たときの対応力も向上すると考えています。

過去問というのは、時によっては理不尽なことを聞いてくることもあり、何の予備知識もない状態から過去問を見てきた、あれこれ悩んで回答した経験というのは、こうした土壇場の状態での底力につながると考えています。

スキマ時間の有効活用が可能

過去問インプット学習理論ではテキストは使いません!

というと語弊があり、もちろん知識の穴埋めとしてテキストは随時使用していく方がいいと思いますが、テキストを常に読むわけではないので、電車での通勤時間や、入浴時や、会社の休憩時間などのちょっとしたスキマ時間で学習時間を確保できます。

テキストを読むのももちろんスキマ時間でできると思いますが、それが効果があるかは疑問です。私としては中小企業診断士試験の一次試験も社会保険労務士試験も、いわゆる基本テキストといったものは使用しませんでした。

それは、読んでいる時間がなかったというのもありますし、テキストを読んでいる時間というのは、勉強しているようで実はそれほど頭を使っておらず、あまり頭に残らないと思います。

テキストを完全否定しているわけではなく、知識の補完としての役割は十分にあると思います。ただ、1ページ目から全部読んでいくのは時間を多く使ってしまうと思っています。

過去問インプット学習理論のデメリット

一方、過去問インプット学習理論のデメリットは下記のとおりです。
  1. テキストを読まない場合、細かい知識が身につかない
  2. 過去問を最初から解くことで、わからない問題にぶつかりすぎて心が折れてしまい、資格試験を諦めてしまう可能性がある
  3. 過去問レベルの出題を大幅に外してくる場合、対応できない可能性がある

テキストを読まない場合、細かい知識が身につかない

過去問インプット学習理論の最大の壁が、過去問で出てきた論点が中心になってしまう、ということです。そのため、テキストに書いてあるような細かな知識は身につかないです。

あくまでも、試験対策を最優先とする試験戦略です。

ただ、どの資格試験もそうですが、資格というのは取得して終わりではなく、その資格を活用するためには取得後も勉強を継続していく必要がありますので、合格後時間が使える時にそうした知識を習得していくというのでもいいのではないか、と個人的には思います。

過去問を最初から解くことで、わからない問題にぶつかりすぎて心が折れてしまい、資格試験を諦めてしまう可能性がある

これが最大の壁かもしれません。

テキストを使って、わかりやすく最初から学んでいかないと、嫌になってしまう可能性がないとは言えません。

一方で、そうして勉強を進めてきて、本試験レベルに立ち向かった時に「やっぱり無理」となってしまう方もいるようなので、最初に本試験レベルに触れておいたほうがいいのではないか、と思うこともあります。

過去問レベルの出題を大幅に外してくる場合、対応できない可能性がある

これも考えられます。

特に日商簿記検定などでは、試験委員が変わった際に大幅に難易度が変わったりすることが過去ありましたし、網羅的な学習をしてこなかった場合、アウトになってしまう可能性があります。

これは難しい問題ですね。テキスト学習をしていれば問題ない、というわけではないですが、こうした事態に対応するためには知識の幅と、試験対応力を上げておく必要がありますね。

つまり、テキストなどで細かな知識を得ておくことと、過去問などでの問題をたくさん解くことで、見たことのないイレギュラーな問題が出てもその場で対応できる試験への勘(これを私は試験対応力と呼んでいます)の双方をバランス良く育てておかないと、きびしいですね。

まとめ

以上、過去問インプット学習理論について説明しました。
まとめますと、
  • テキスト中心のインプット学習からスタートするのではなく、いきなり過去問を解くことでアウトプットしながら知識をつけて(インプットして)いく
  • 学習スピードが早いので過去問を解く回数、年数を増やすことが可能で、多くの過去問に触れることで試験対応力が上がる
  • 通常必要とされるよりも短い期間で資格試験合格レベルに達することができる
ということです。
もちろんこれが最適解かどうかは人による、という部分が大きいとは思いますが、資格試験対策理論の一つとして、検討していただけると幸いです。
私の場合はほぼこれで中小企業診断士試験や社会保険労務士試験など、数々の難関試験への合格を果たすことができています。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。
ABOUT ME
まっすー
中小企業診断士のまっすーです。 社会保険労務士やITストラテジストなど、多くの難関資格に合格した実績をベースとした資格試験の学習方法、ExcelマクロやPythonを活用した自動化の推進、経営に役立つ管理会計の理論解説、ITを活用した経営資源の有効活用などの情報を発信しています。

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