Excel・VBA

楽天ポイント計算用Excelを作ってみた Excelの工夫で細かいポイント計算もバッチリ!

こちらの記事は次のようなことを知りたいという方に向けて書いています。

  • 楽天で買い物しているけど、実際に楽天ポイントがいくらもらえるか簡単に計算したい!
  • 楽天ポイントの計算が面倒。何かいい方法はない?
  • 楽天ポイントのように一定期間で獲得上限のある場合のExcelってどう作ればいいの?
まっすーです。中小企業診断士試験他多くの資格に合格した実績をベースに数々の資格試験の合格アドバイスをしています。Excel技術を習得して業務時間を短縮して、Excelをいかに効率的に利用して時短するかを考えています。今回は複雑な楽天ポイントをお得に貯められるように計算するExcelを作ってみたので、その内容を解説しますね。

楽天ポイントとは?

楽天ポイントは、楽天が提供している多彩なサービスを利用することで、貯めることができるポイントです。

貯めたポイントは楽天市場での買い物はもちろん、旅行やスマホ代、投資や保険など楽天の提供するサービスさまざまなシーンで使うことができるポイントサービスです。その他にも提携サイトやお店で1ポイント1円として利用可能ですし、ANAのマイルなど提携している会社のポイントに交換することも可能です。

楽天ポイントには、通常ポイントと期間限定ポイントがあり、

  • 通常ポイント・・・有効期限なし。投資やクレジットカードの支払いにも利用可能
  • 期間限定ポイント・・・有効期限あり(期限は獲得方法によってまちまち)。用途も限定される

という違いがあります。期間限定ポイントは有効期限を過ぎると消滅してしまい、ポイントが使えなくなってしまうので注意が必要です。短いものでは10日程度で消えてしまうものもあります。

ポイントがたくさんもらえたと思っても、実は期間限定ポイントで「気づかないうちに有効期限が過ぎていた!」という話もよく聞くため、ポイントを貯める努力を無駄にしないためにも、貯めたポイントの管理は重要になります。

【楽天PointClub】:期間限定ポイントとは

楽天ポイントクラブのサイトでは通常ポイントと期間限定ポイントの残高が表示されますので、確認は可能です。

こちらの記事では、少し専門的な話になってしまいますが、楽天ポイントクラブのWebサイトから楽天ポイント明細をExcel化する方法を説明しています。

Pythonで自動化してみよう! ~楽天ポイントの明細をスクレイピングでダウンロードしてみる~こちらの記事は次のようなことを知りたいという方に向けて書いています。 pyhtonスクレイピングの基礎知識 pythonの特徴と...

楽天ポイントを計算するためのExcel

楽天ポイントはさまざまな機会で貯まる

楽天ポイントは、期間限定ポイントの管理が面倒ということもありますが、その他にも貯められる機会が多すぎて、何がどれくらい貯まるのか分かりづらいというのも困った点です。

SPU

楽天といえばこちらを想像する方も多いと思います。楽天スーパーポイントアッププログラム、略称SPUです。こちらは楽天グループのサービスを使うほどポイント倍率が上昇していき、最大16倍(16%)まで上昇しますが、それぞれの項目についてポイント獲得上限や倍率が設定されており、わかりづらいです。

SPU対象のサービス、倍率、達成条件およびポイント付与対象は下記のとおりです。なお、16倍と書いてありますが、楽天会員であれば誰でも付与されるポイント1%+SPUによる15倍(%)で合計16倍となります。

サービス倍率達成条件ポイント付与対象
楽天モバイル最大
+3倍
①Rakuten UN-LIMIT VIIを契約中のダイヤモンド会員(+3倍)
②Rakuten UN-LIMIT VIIを契約中のプラチナ/ゴールド/シルバー/レギュラー会員(+2倍)
③スーパーホーダイ、組み合わせプラン、コミコミプランを契約中(+1倍)
楽天市場での買い物金額
楽天モバイルキャリア決済+0.5倍月に2,000円以上の料金の支払い
楽天ひかり+1倍対象サービスを契約
楽天カード
通常分
+1倍楽天カード(種類問わず)を利用して楽天市場で買い物楽天市場でのカード利用額
楽天カード
特典分
+1倍楽天カード(種類問わず)を利用して楽天市場で買い物(※消費税・送料・ラッピング料は除く)
楽天プレミアムカード
特典分
+2倍楽天プレミアムカードを利用して楽天市場で買い物(※消費税・送料・ラッピング料は除く)
楽天銀行+
楽天カード
最大
+1倍
①楽天銀行口座から楽天カード利用分を引き落とすと+0.5倍
②①を達成のうえ、購買の前月に楽天銀行で給与・賞与・年金を受け取ると+0.5倍
楽天証券
投資信託
+0.5倍当月合計3万円以上のポイント投資(投資信託)楽天市場での買い物金額
楽天証券
米国株式
+0.5倍当月合計3万円以上のポイント投資(米国株式 円貨決済)
楽天ウォレット+0.5倍暗号資産現物取引で月に合計3万円以上購入(ポイント交換含む)
楽天トラベル+1倍対象サービスを月1回5,000円以上予約し、対象期間の利用予約申し込み月の楽天市場での買い物金額
楽天市場アプリ+0.5倍楽天市場アプリでの買い物楽天市場アプリでの買い物金額
楽天ブックス+0.5倍月1回1注文1,000円以上の買い物楽天市場での買い物金額
楽天Kobo+0.5倍電子書籍を月1回1注文1,000円以上の買い物
Rakuten Pasha+0.5倍トクダネで当月に300ポイント以上獲得し、「きょうのレシートキャンペーン」にて審査通過レシート10枚以上達成
Rakuten Fashionアプリ+0.5倍Rakuten FashionアプリでRakuten Fashion商品を月に1回以上買い物
楽天ビューティ+0.5倍月1回3,000円以上の利用予約申し込み月の楽天市場での買い物金額

お買い物マラソン

たとえば、楽天ポイントを大きく貯めるチャンスであるお買い物マラソンですが、1店舗1,000円以上の買い物をすると、2店舗で+1倍(もともと1%ポイントがついてくるので合計で2%)、3店舗で+2倍(合計3%)といったように増加していきます。

個別ポイントアップ

SPUとお買い物マラソンの他にも、

  • 毎月5と0のつく日はエントリー&楽天カード利用でポイント5倍
  • 毎月1日はワンダフルデーで3倍
  • 購入履歴のある商品を再度購入するリピート購入で2倍
  • 楽天イーグルス、ヴィッセル神戸が勝利した次の日はポイント2倍
  • 39ショップ(3,980円以上の購入で送料無料となるショップ)で3,980円以上購入するとポイント2倍
  • スーパーDEALによるポイントバック
  • 特定店舗、特定商品に関するポイント付与

などなど、多彩なポイント獲得チャンスがあります。
ちなみに、上記のポイント○倍というのは、通常分1倍を含んだものになっています。特に「毎月5と0のつく日」のキャンペーンでは、通常分1倍+カード利用分2倍+キャンペーン2倍となりますので、実際は2倍(2%)だけが加算されます。わかりづらいですね。

楽天ポイントを正確に把握するにはExcelなどで集計する必要あり

多数の獲得チャンスのある楽天ポイントがどれだけ貯まるかを正確に把握するには、Excelなどで計算する必要があります。

この理由として、

  • 楽天の購入ページで獲得ポイントが表示されるが、すべての獲得ポイントが含まれる訳ではない
  • 購入件数によりポイントが変わるような場合は、表形式で集計しなければ正しく把握できない
  • 上限ポイントがある場合、考慮する必要がある

といったことが挙げられます。

たとえば、下記の商品で見てみましょう。

  • 9.5倍と表示されているのが通常分1倍+SPU8.5倍の合計9.5倍
  • 20%ポイントバックと表示されているのがスーパーDEALによるポイントバック

ということになるのですが、実際はこの他に

  • 毎月5と0のつく日はエントリー&楽天カード利用でポイント5倍(実質2倍)
  • 39ショップの利用で2倍(実質1倍)

ということで、

9.5倍+20倍+2倍+1倍=32.5倍(%)

のポイントが獲得できます。

どれだけ楽天ポイントの仕組みを理解していても、頭の中だけで整理するのはほぼ不可能と考えますので、Excelなどで集計することをオススメします。

楽天ポイント集計用Excelを公開!

さて、ここからが今回の記事の本題です。楽天ポイント集計のためのExcelを作成しましたので公開します。

楽天ポイント集計用Excel

こちらがExcelファイルとなります。下のリンクをクリックして、ご自由にダウンロードしてご利用ください。

楽天ポイント集計用Excelの注意点

一点ご注意いただきたいのですが、こちらのExcelの利用に関しては自己責任でお願いいたします。後述しますが、楽天ポイントの集計条件は非常に複雑であり、必ずしも実際に獲得したポイントと一致しないケースがあり得ます。

私も楽天ポイント集計用Excelのポイントと、Pythonのスクレピングを活用して取得した楽天ポイントの獲得実績を比較して検証していますが、完全一致は難しいと認識しています。

Pythonを活用した楽天ポイント獲得明細の確認方法はこちらの記事で説明していますので、よろしければご参照ください。

Pythonで自動化してみよう! ~楽天ポイントの明細をスクレイピングでダウンロードしてみる~こちらの記事は次のようなことを知りたいという方に向けて書いています。 pyhtonスクレイピングの基礎知識 pythonの特徴と...

楽天ポイント集計Excelの使い方

さて、楽天ポイント集計Excelの使い方について説明します。基本的に黄色のセルに入力していけば、獲得できるポイントが集計される表になっています。

年月・会員ランク・楽天モバイル種別を入力

まず、年月・会員ランク・楽天モバイル種別を入力します。会員ランクと楽天モバイル種別によって、一部のポイント倍率および上限ポイントが変わりますので、指定しておく必要があります。

SPU条件を入力

続いてSPU条件の入力です。各SPU項目の条件達成によりポイントが変わってきますので、こちらも重要な項目になります。SPU条件を満たしたものはプルダウンメニューで◯を選択します。

その他の条件を入力

ここからが少し複雑なのですが、下記の場所でお買い物マラソンの期間や、その他キャンペーンで期間が限定されているものについて期間を入力します。

代表的なキャンペーンは記載しましたが、それ以外にも突然加わるキャンペーンなどもあり、すべてを網羅するのは非効率かつ不可能ですので、適用されるキャンペーンを後から追加できるようにしています。

また、下記の場所で

  • 購入履歴のある商品を再度購入するリピート購入で2倍
  • 楽天イーグルス、ヴィッセル神戸が勝利した次の日はポイント2倍
  • 39ショップ(3,980円以上の購入で送料無料となるショップ)で3,980円以上購入するとポイント2倍

などのキャンペーンが適用されるかどうかを指定します。なお、楽天イーグルス、ヴィッセル神戸は同時に勝利する可能性もあるため、倍率を指定します。

あとは、店舗や商品に応じた個別のポイント付与を下記の部分に記入します。

これでポイント集計の準備は整いました。

購入情報を記入

最後に楽天ポイント獲得の対象となる、楽天市場での購入情報を記入していきます。購入年月日・購入先・購入商品・価格などです。

これで楽天ポイント集計に必要な情報が集まりました。

実質購入金額の確認

Excelの表の一番右側に、楽天で購入した商品の実質購入額、つまり

実質購入額=購入金額ー値引+送料ー総獲得ポイント

が表示されています。

これで楽天ポイント獲得分を除いた購入金額がわかるようになりました。

今回作成した楽天ポイント集計用Excelでは、私が経理の人間として培ってきたExcel技術と、IT人材として活用している業務要件の整理スキルを活用しています。

活用しているExcel技術と業務要件の整理方法については別の記事で説明する予定です。

まとめ

以上、楽天ポイント集計用Excelの公開および使用法の説明をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

ここでまとめておきます。

楽天ポイント集計用Excel
  1. 楽天ポイントは、楽天が提供している多彩なサービスを利用することで、貯めることができるポイント。ポイントは楽天だけでなく、さまざまな提携サービスで利用可能で、他社ポイントと交換することも可能
  2. 楽天ポイントはSPU、お買い物マラソン他さまざまな機会で貯まる
  3. 楽天ポイントを正確に把握するにはExcelなどで集計する必要あり
  4. 公開した楽天ポイント集計用Excelは自己責任でご利用ください

以上、お読みいただきましてありがとうございました。楽天ポイント集計用Excelに関してご質問や誤りなどのご指摘がありましたらコメント欄でお願いいたします。

ABOUT ME
まっすー
中小企業診断士のまっすーです。 社会保険労務士やITストラテジストなど、多くの難関資格に合格した実績をベースとした資格試験の学習方法、ExcelマクロやPythonを活用した自動化の推進、経営に役立つ管理会計の理論解説、ITを活用した経営資源の有効活用などの情報を発信しています。
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