こちらの記事は次のようなことを知りたいという方に向けて書いています。
- HSK5級に合格したけど、6級の難易度はどれくらい?
- HSK6級に合格するためにはどれくらいの学習が必要?
- HSK6級の作文試験の対策を教えてほしい!
HSK6級は、私はギリギリ合格点というレベルなのですが、どういった対策をして合格レベルに到達したかを説明します。
HSKは2022年より新形式の試験がスタートするとのことです。従来形式の試験も留学や資格としての証明には有効ですので、できるだけ現行試験で合格しておいたほうが、新試験への移行による戸惑いが少なくて済みそうです。
こちらの記事ではHSK4級および5級の合格体験記を公開しています。よろしければご参照ください。
HSK6級の成績
説明への説得力を持たせるために、私のHSK6級の成績をアップしておきます。
と言いたいところなのですが、HSK6級と認定されるギリギリのレベルです。ご了承ください。
聴力(聞き取り)が68点、閲読(読解)が72点、書写(作文)が41点、合計181点でした。HSK5級・6級は4級までと異なり合格点が設定されておらず、スコアの評価のみとなります。ただ、目安として180点以上を獲得すると6級の能力を有していると判定可能ということです。
その意味では6級の認定を受けることはできたのですが、正直6級を受験するには実力不足な状態でした。学習量が足りていないところを、試験対策でなんとか合格レベルにもっていった、という状態であると自覚しています。
実力不足な状態で、HSK6級に私がどのように挑んだかを解説していきます。
受験を志したきっかけ
HSK5級に合格した後、相変わらず中国への出張はあったのですが、中国語の学習という意味では伸び悩んでいました。単純に5級まで合格できたことである程度満足してしまったことや、会話を除けば、基本的に仕事でのメールのやりとりなどは問題なくなっていたため、それ以上の必要性を感じなくなったというのもあるかもしれません。
ですが、せっかく身につけてきた中国語なので、できることならHSK最高レベルの6級まで到達しておきたい、と思うようになり受験を決意しました。
受験を考えたのは2018年の12月頃だったのですが、HSK6級はレベルとしてはかなり高く、どのくらいの学習時間を設けて挑めばいいか悩みました。HSKは毎月受験機会があるため、受験する月は自由に選択できるのですが、ある程度自分を追い込む必要があると考えて、3月の受験、つまり3ヶ月間を学習時間と設定しました。
試験研究
私が資格試験を受けようとするときに実施するのが試験研究です。まずはHSK6級の試験概要を確認します。
試験時間および内容
HSK6級の試験は午前におこなわれます。
試験当日の受付開始は筆記試験は9:10、ネット試験は9:00、試験開始は筆記/ネット試験ともに9:30です。試験開始時間に間に合わない場合、受験ができませんのでご注意ください。
各科目の所要時間および内容は以下のとおりです。
聞き取り:約35分間
パート | 形式 | 問題内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
第1部分 | 文の内容に関する問題 | 短文が放送され、その内容と一致するものを4つの選択肢から選ぶ。 | 15題 |
第2部分 | 会話の内容に関する問題 | 2人の短い会話とその内容に関する複数の問いが放送される。問いの答えとして正しいものを4つの選択肢の中から選ぶ。 | 15題 |
第3部分 | 長文の内容に関する問題 | まとまった長さの問題文と、その内容に関する複数の問いが放送される。問いの答えとして正しいものを4つの選択肢から選ぶ。 | 20題 |
読解:50分
パート | 形式 | 問題内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
第1部分 | 誤りのある文を選択する問題 | 語句や文法上の間違いがある文を4つの選択肢から選ぶ。 | 10題 |
第2部分 | 空所補充問題 | 文中の空所部分に、4つの選択肢から適切な単語の組み合わせを補い、意味の通る文を作る。 | 10題 |
第3部分 | 空所補充問題 | 長文中の空所部分に5つの選択肢からそれぞれ1つずつ適切な文を補い、意味の通る文章を作る。 | 10題 |
第4部分 | 長文読解問題 | 長文とその内容に関する複数の問いが与えられており、問いの答えとして正しいものをそれぞれ4つの選択肢から選ぶ。 | 20題 |
作文:問題黙読10分間・作文35分間
パート | 形式 | 問題内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
作文問題 | 与えられた文章を読み、400字程度で要約する。 | 1題 |
聞き取り試験の後で5分間解答用紙に記入する時間が与えられ、これらの時間も合わせて、試験の所要時間は150分程度です。
5級からの変化点
HSK6級を受験する方は、おそらく5級の180点をクリアしていると思われますので、ここで5級からの変化点を確認してみましょう。
HSK5級 | HSK6級 | ||||
語彙数 | 2,500語程度 | 5,000語程度 | |||
試験時間/問題数 | 聞き取り | 約30分 | 45問 | 約35分 | 50問 |
読解 | 45分 | 45問 | 50分 | 50問 | |
作文 | 40分 | 10問(並べ替え8問、80字作文2問) | 黙読10分+作文35分 | 1問(400字作文1問) | |
想定されるレベル | 中国語の新聞や雑誌が読めるだけでなく、中国語の映画やテレビも鑑賞でき、更に、中国語でスピーチすることができる。 | 中国語の音声情報や文字情報を不自由なく理解することができ、自分の意見や見解を流暢な中国語で口答、または書面にて表現することができる。 |
HSK4級から5級でおおよそ倍になった語彙数(1200語から2500語)が、さらに倍の5000語となります。また、作文の部分を見ていただくとわかりますが、字数が80字✕2問から400字✕1問に大幅アップしています。さすがHSK最高難度の試験という風格を感じます。
それぞれの科目の変化点を確認してみましょう。
- 聞き取り:時間が30分→35分となり、1問あたりの時間は40秒→42秒
- 読解:時間が45分→50分、問題数も45→50分、1問あたりの時間は1分で変化なし
- 作文:問題数が10問(並べ替え8問、80字作文2問)、40分→1問、45分(約1000字の文章を10分で黙読、その後35分で400字程度に要約)
内容については、試験対策の部分で解説します。
合格点
HSK5級同様、HSK6級にも合格点の設定がありません。
180点以上を取得すれば6級の能力があると判断されるとのことですので、目標点は180点以上を取得することになります。
なぜHSK5級と6級に合格点が設定されていないかというと、旧HSK試験との兼ね合いで、180点を取れば合格というのではなく、その級で何点取得したかで級の中でもレベルを計れるようにしたのだと推測します。詳しくはHSK5級の記事で説明していますので、よろしければこちらの記事をご参照ください。
合格率
合格自体がないため、合格率ももちろんないのですが、ここでは180点以上の得点率を見てみたいと思います。
合格証には百分等級という欄があり、例えば175点取得していれば、下から数えて30%の部分にいる、という得点別の全体に対する割合です。
HSK4級、5級それぞれの記事でも説明していますが、6級でも30%で175点、40%で187点ですから、180点をクリアしている割合は受験者の65%程度いるということになりそうです。
そして私としてはショックなのですが、実力不足の作文41点は下から数えて10%程度の割合です。全受験者の下位10%というのは相当な低レベルで、反省すべきところだと感じます。
試験対策
私が受験した当時、HSK6級の攻略法を以下のように導きました。
- 聞き取りと読解はHSK5級と同様に過去問対策で問題なし
- 読解の第1部分の正誤問題はまともに正答を目指すと時間が足りないのでパスすることも戦略としてはあり
- 単語は出題範囲の5000語を学習する。ただしすべてを丸暗記する必要はまったくなく、過去問で出た単語を覚えていくような効率的な学習を心がける
- 作文に必要なスキルは速読力+記憶保持力+文章力。過去問などを活用して多くの練習を積むことが重要
- 筆記試験にするかネット試験にするかの選択も重要。作文を重視するならばネット試験
ここから先は、各項目について解説しながら、実際の学習方法をお伝えします。
実際の学習
聞き取りと読解は過去問を解きまくり、知らない単語などをインプットする
HSK6級でもそれまでの級と同様、最初からどんどん過去問を解いていって、知らない単語や表現をインプットしていく方法が有効です。これを私は過去問インプット学習と読んでいます。過去問インプット学習については、こちらの記事で詳しく説明しています。
HSK5級に合格するレベルであれば、6級の聞き取りや読解はものすごく難しい、というレベルではなく、慣れれば対応できるレベルであると考えます。
問題のボリュームもある程度増えています。
例えば聞き取りの第3部分の長文聞き取り問題は聞いているうちにどこのことを話しているかわからなくなってしまうほどのボリュームですし、読解の第4部分の長文読解問題は、さすがHSK最高難度という難しさで、相当なスピードで読解をおこなっていかなければ時間が足りなくなることは必至です。
ただ、この辺りは慣れにもよるところがあり、ある程度練習を積めばできるようになってきますので、どんどん練習を積みましょう。
過去問としては、私はこちらの公式問題集を利用しました。
HSKはすべての級で言えるのですが、公式問題集が一番で、こちらの公式問題集は各問の解説がしっかりと記載されているため、この1冊だけで試験対策として大きなインプットが可能です。
ただし、作文については対応方法の記述がありませんので、別のテキストを使用する必要があります。この点は後述します。
読解の第1部分の正誤問題はあえてパスすることも考える
HSK6級でどうしても私が対応できなかったのが、読解第1部分の正誤問題でした。その理由は、明らかな文法の誤りと指摘が可能で、即答できる問題が少ないためです。正答するにはかなり気をつけて文章を読まなければならず、そうしていると時間が足りなくなります。
HSK6級の読解試験は、50問を50分で解答しますので、1問当たり使える時間は1分です。ただし、第4部分の長文読解問題は400~800字のボリュームで、小問は4問あるため、長文を読んで、すべての小問に回答するのに4分では足りないことが多いです。
そのため、
- 第1部分も1問1分程度の時間を使って正答率を上げ、第4部分は1問1分で解答する
- 第1部分はすべて勘で解答し、その時間を第4部分に使う(1問あたり40秒弱の時間増)
のいずれかの対応が考えられ、私は後者を選択しました。理由としては、第1部分にいくら時間を使っても、正答率が上がらなかったからです。
正直に言って、第1部分の正誤問題の難易度は高いです。文章に仕込まれた誤りの程度にもよるのですが、解説を読むまでわからないような問題も多く、この対策に時間をかけても短期間で正答率が上がらないと判断しました。
4択試験のため、適当に解答しても25%、つまり10問中2~3問は正答可能なため、割り切って、第4部分の長文問題に時間を使うほうが全体の正答率が上がると判断したのです。
単語学習は5000語をひと通り確認するが基本は過去問で出た単語中心
HSK6級で悩ましいのが、どの程度単語学習をするか、といった点です。何しろ2500語から5000語に倍増します。加えて、ここで増える単語は日本の漢字で想像できる意味というのが相対的に少なくなってくるため、HSK1級~5級で学んだ2500語とはレベルもかかる時間も全く違います。
HSK1~5級の単語は、日本語から想像できそうな単語が半分くらい含まれていたので、実は結構学習が簡単だった、ということに6級を学習することで気づくんですね。あるレベルに達したことで、実は自分が全然知らなかったことに気づく、資格試験の勉強でよくあるパターンです。
対応としては、こちらの単語トレーニングブックが使いやすいと思います。しっかりと学習するのであれば、類義語・反義語・よく組み合わせる語などを並べて配列してくれていて、
単語同士の関係を意識しながら覚えられるので、オススメの本です。
また、4級、5級の学習でも説明しましたが、中国語検定HSK公認単語トレーニングのアプリもオススメです。6級で追加される2500語の課金には860円かかります(2021年5月20日現在)が、その値段の価値は十分にあると考えます。
5級が1300語で730円ですから、1語当たりの金額はかなり割安になりますね。6級の単語だけ課金するということも可能ですので、検討の余地は十分にあるでしょう。
単語については、このようなツールを使用して私も学習しましたが、HSK6級で追加される2500語すべてを完璧にしようとはしませんでした。理由は、3ヶ月ではまったく時間が足りないからです。そのため、過去問で出てきた単語でわからないものがあったら、その単語を抜き出しておいて、後から暗記するといったプロセスで時間短縮を図りました。
時間があればすべてを暗記するというのもいいのですが、HSK6級では対策する内容も多く、単語学習だけに専念するわけにもいかず、全体のバランスを考える必要があります。
作文に必要なスキル:速読力+記憶保持力+文章力を伸ばす
最後に作文試験の対策です。
こちらのサイトのHSK6級サンプル問題を用いて、作文試験の概要を確認しましょう。
缩写。という非常に簡単な出題です。要約しなさい、ということですね。要約の条件は以下のとおりとなります。
- 1000字程度で書かれた文章を10分間黙読する。その間メモや記録をしてはいけない
- 10分後文章は回収され、35分間で文章の要約を作成する
- 任意の表題をつけて、文章の内容をそのまま要約すること。自分の考えは不要
- 字数は400字前後とする
- 解答は直接答案用紙に記入する
実際に問題文を見てみましょう。
読解の第4部分の長文問題では長いもので800字ほどあるのですが、それを超える量です。しかも、内容が一致する選択肢を選ぶために、必要な部分をスキャニングしながら読むのではなく、10分間で覚えて400字の要約を書かなければなりませんので、網羅的に抑えなければならず、難易度がはるかに高いです。
単純に論述するのとどちらが難しいか、といった場合私は要約のほうが難しいと考えます。というのが、自分の考えを論述する場合、
- 自分で考えてきたテンプレートが使える場合が多い
- 序論→本論→結論で使える言い回しに特化して学習することが可能
ということで、対策がしやすいと考えます。
ですが、要約の場合は、
- 論述の流れを問題文のとおりにしなければならず、必ずしも自分の用意した言い回しが使えるとは限らない
- 論旨を合わせるために言い回しなど、文中に使われているものをある程度使わざるを得ず、慣れない言い回しの場合誤る恐れがある
- 文章に出てくる内容と関係のないことを書いた場合、減点されるため字数稼ぎが難しい
- そもそも文章を覚えるのが難しい
などの難しさがあります。
この少し特殊なHSK6級の作文には、必要なスキルとして、以下が考えられます。
- 速読力:1000字近い文章を10分間で何度も読むスピード
- 記憶保持力:10分間で黙読した内容を頭の中に保持しておく力(リテンションスキル)
- 文章力:要約する際に必要に応じて字数を増減できる文章をまとめる力
それぞれを簡単に解説します。
速読力
当然ですが、文章を読むスピードがある程度なければ、そもそも1000字の文章を読み切ることができません。または、たとえ読めたとしても、頭の中に内容が入りません。要約のためには、内容を把握する必要がありますので、何回か読んで、頭の中に内容を叩き込めるだけのスピードが必要です。
最初にざっと意味を把握するために読んで、次に重要ポイントを抑えながら読んで、最後に確認で読む、大体2回じっくり+1回流して、計3回くらい読めるようなスピードは欲しいです。4分+4分+2分くらいのイメージですね。
そうすると、最初の2回は1分で250字程度を読む必要があります。このトレーニングには、私はHSK5級で購入したこちらの長文テキストを利用しました。あくまで、スピードを鍛えるという観点で、時間を決めてどれくらいの字数をある程度内容を押さえたまま読めるかを確認しました。
記憶保持力(リテンション力)
リスニングでは、ある程度実力がついてきた方がトレーニングする内容ですが、HSKの場合は作文試験でも必要になります。
正直、私はこれが苦手で結果的に低い点数となりました。トレーニングとしては、本試験と同様に、以下のプロセスを繰り返すことを何度も取り組むことがオススメです。
- 1000字程度の文章を10分間で読む
- 文章を見ないで内容の要約を短文で書き出す(文章のつながりまでは考えなくていい)
どこまで自分で記憶を保持できているかを確認します。これはトレーニングで鍛えられるので、取り組んだほうがいいのですが、私は聞き取りと読解の対策で一杯で、あまり対策をすることができませんでした。
ちなみに、記憶をする場合には、以下に注目して覚えるようにすると、ある程度頭の中に残すことが可能です。
- 登場人物:登場人物の名前とその関係
- 時系列の流れ:いつの話をしているのか、話の中での時間の流れ
- 場所:どこの話なのか、どこへ行くのか
- 経過:どのような物事が起こっていったか
- 結果:その結果何が起こったか
- 教訓、結論:文章の結びがどのように締めくくられているか
いわゆる5W1Hを押さえるということですね。加えて、HSKの読解にはよくあるのですが、文章の最後に教訓や結論の形で締めくくる文章が出てきますので、これは丸暗記して書いてしまうという対策が有効です。
この流れを覚えておけば、実際に文章を作る際にも記憶を引き出しやすく、楽になります。
文章力
最後に、文章をまとめる文章力です。400字という字数制限は、できる限り超えることが望ましいです。字数が足りない場合、例えば全体の5%を下回る(380字)ような場合は、減点される可能性があります。
そのため、要約を念頭に置きながら、必要に応じて文章を長めに書くような対応ができると、字数の制限をクリアできると考えます。
また、作文のお作法として、以下のことは抑えておきたいです。これは、過去問の解答にも記載がありますが、その作法には倣っておくことが無難です。
- 文章を要約したタイトルをつける
- 段落の最初の書き出しは2文字下げる(1文字ではない)
- 記号(,や。)が文頭にくるときは文末に含める
文章力の鍛え方は、やはり文章を書くしか無いのですが、作文の過去問で、文章を実際に書いてみて練習するのがベストでしょう。可能であれば、中国人の方や中国語が得意な方にチェックしてもらうこともオススメです。
筆記試験とネット試験のどちらで受験するかで対策を変える
HSK6級になると、筆記試験とネット試験のどちらで受験するかの選択も重要です。私もネット試験を選択しましたが、HSK6級を受験する際にはネット試験をオススメします。
その理由は、HSK6級は作文の試験と考えており(私が点数が低く苦手だったというのもありますが)、作文試験の点数を高めるためにはネット試験の方が有効だからです。
作文試験をネット試験で受験すると、
- 漢字の書き間違いによる減点を回避できる
- 文章構成をやり直す際にコピー&ペーストで楽に対応できる
というメリットがあります。
もちろんデメリットもあるのですが、私はメリットが多いと判断しました。
筆記試験で受験する場合は漢字を間違えないようにし、ネット試験で受験する場合にはピンインを完璧に覚えておくことが必要になるため、それを心がけた勉強が必要になります。
この筆記試験かネット試験かという判断に関しては、別の記事でご紹介する予定です。
試験結果とその後
私の受験した会場は東大前駅に近い長城学院というところでした。中国語のスクールも兼ねているところで、建物の中には子どもたちが結構多かったです。
受験会場は小さな教室で、そこに数台のパソコンがあってそこで受験する形式でした。HSK6級受験者だけでなく、他の級の受験者の方もいたかもしれません。
すぐ前が国道17号線のため、たまに救急車のサイレンが鳴り響いたり、車の音は多少ありましたが、それほど気が散ることはなく、集中して受験できました。
ただ、作文試験対策が十分でないままだったため、なんとか本番の頑張りで60点以上の得点を狙おうと思ったのですが、結果的にはかなり苦戦してしまいました。
本試験で出題された文章は、電車の路線や駅について暗記している少年がテレビ番組に出たりして、有名になっていく、という話なのですが話自体が頭に残りづらかったというのもあり、10分の黙読時間を終えて、あまり記憶を保持することができていませんでした。
そのため、覚えている内容でさっと下書きをして、それに肉付けしていったのですが、その内容だけでは足りず、字数を稼ぐために本文に記載のない内容まで、足してしまっていたと思います。そのため、減点されるのはやむを得ず、結果的に冒頭のような試験結果となってしまいました。
何を言っても言い訳にしかなりませんし、結果が全てですね。
まとめ
ここまでHSK6級について解説しました。最後にまとめておきます。
- 聞き取りと読解は5級からの延長でOK。過去問対策で知らない単語などをインプットしていく
- 読解の第1部分は対策するかどうか早めに決めておく。対策しないのであればその時間を他の勉強に使う
- 出題単語5000語(5級から+2500語)すべてを暗記する必要はない。過去問出題内容から効率的に押さえていく
- 作文対策が最も重要。速読力・記憶保持力・文章力をバランス良く鍛えていく
- ネット試験で受験するというのがHSK6級最大の対策
HSK6級は中国語検定1級と比べればはるかにレベルは低いとはいえ、HSKでは最高峰の急です。そのため、決して簡単ということはなく、しっかりと準備を整えて挑む必要があると考えます。私は少し準備不足で挑んでしまい、合格水準とはいえ不本意な結果に終わってしまいましたが、そこから得た教訓を含め、役立てていただけると幸いです。
ここまでお読みくださいましてありがとうございました。