中小企業診断士試験のために応用情報技術者試験を受験するのは意味がある?免除を狙うのはあり?
こちらの記事は次のようなことを知りたいという方に向けて書いています。
- 中小企業診断士試験の経営情報システム科目を免除するために応用情報技術者試験を受けようと思うけど、意味はあるのかな?
- 応用情報技術者試験を受験してから中小企業診断士に挑戦しようと思うけど、どうだろう?
- 応用情報技術者試験について知りたい!
基本的に私は中小企業診断士受験に向けて応用情報技術者試験を受験することには賛成です。
応用情報技術者試験と中小企業診断士試験
中小企業診断士試験への挑戦を考えている方にとって、応用情報技術者試験は、学習ステップの選択肢の一つです。
応用情報技術者試験では、ITの技術だけでなく、経営戦略や情報システムの活用なども学びます。中小企業診断士試験と関連する分野もあるため、学んだ知識を診断士試験の対策に生かせる場面があります。
また、応用情報技術者試験の合格者は、中小企業診断士の第一次試験で「経営情報システム」の科目免除を申請できます。申請方法や条件は、受験年度の公式試験案内で確認してください。
ただし、応用情報技術者試験にも幅広い学習が必要です。診断士試験の科目免除だけを目的に受験すると、かえって準備の負担が大きくなる場合もあります。
ITの知識も身につけたい方には検討する価値がありますが、診断士試験の合格を優先する場合は、直接その対策に取り組む方法もあります。現在の知識や確保できる学習時間に合わせて、受験計画を立てることが大切です。
なお、応用情報技術者試験の実施方式や日程は変更されることがあります。受験を検討する際は、IPAの公式情報をご確認ください。
中小企業診断士試験の学習計画や対策のポイントは、関連記事でも紹介しています。あわせて参考にしてください。
また、私は中小企業診断士に合格したら情報技術者試験の最高峰ITストラテジスト試験を受験することをオススメしており、こちらの記事で根拠を述べています。
応用情報技術者試験について

まず、応用情報技術者試験について説明します。
この試験は経済産業省所管の独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が行う国家試験です。
かつては第一種情報処理技術者試験と言われており、平成13年にソフトウェア開発技術者試験と改称・試験範囲変更、平成21年に応用情報技術者試験と改称・試験範囲変更がありました。
平成21年の変更時には、従来のソフトウェア開発者だけでなく、ユーザー側にも対応した試験となり、出題範囲はテクノロジ系がほとんどだったものが、ストラテジ系やマネジメント系の問題が加わりました。簡単に言うと、診断士試験の内容に少し近づいたということになります。
試験は春と秋の年2回行われ、1回が午前と午後の試験に分かれており、午前は四肢択一式80問、午後は平成27年秋の試験から記述式でセキュリティ系の1問は必須回答、残り10問中から4問を選択して回答し、計5問に回答するというものです。
応用情報技術者試験に興味を持ったら、一度テキストを見てみてはいかがでしょうか?試験範囲を文章で読んでもよくわからないことが多いですから、まずはテキストを見てみるといいと思います。
また、私は資格試験対策の時間を短縮するための手段として、過去問などの問題を解きながらインプット学習をしてしまうことを提唱しており、試験を受けてみようかな?と思ったらすぐに問題を見ることをオススメしています。
こちらの問題集は試験によく出る問題を網羅しており、応用情報技術者試験を知るためにも有用であるだけでなく、試験対策にも十分使える書籍です。一度試し読みだけでもしてみていただければと思います。
中小企業診断士試験のステップとして応用情報技術者を受験するメリット

この応用情報技術者試験を受験して合格したことは、中小企業診断士受験のストレート合格への弾みになった、と今でも思っています。
その理由は下記の4つです。
- 経営情報システムに絶対的自信が持てる
- 企業経営理論や運営管理の概要の知識を得ることができる
- 簡単な事例問題による二次試験シミュレーションが可能
- 中小企業診断士試験をはじめ、各種資格試験で免除が受けられる
以下、解説していきます。
経営情報システムに絶対的自信が持てる
経営情報システム試験は、年度ごとに難易度のブレが大きいです。
もし免除を受けられるとしても、受けるか受けないかの判断は意見が分かれるところですが、応用情報技術者試験に合格するくらいのIT知識を獲得しておけば、基本的には経営情報システムは怖くありません。
私の場合、応用情報技術者合格後に診断士試験の経営情報システム5年分(H19~H23)の過去問をやった際に、7科目中唯一、初見で5年とも60点超、つまり中小企業診断士試験の対策をまったくせずに合格レベルに達していました。
過去問学習法については別の記事で述べていますが、初見で多くの問題を解く中で、過去問をすべて合格点が取れている、というのは大きな自信につながります。
もちろん、これで何も勉強しなくても合格できる!というほど中小企業診断士試験は甘くはありませんが、得意科目を一つでも持っておけば、他の受験者に比べて優位に立てることは間違いないでしょう。
企業経営理論や運営管理の概要の知識を得ることができる
試験範囲がマネジメント系やストラテジ系と幅広い分野にわたっていることで、例えば運営管理で勉強するQC7つ道具や経済的発注量、企業経営理論のSWOT分析、PPM等を、あくまでもかる~くではありますが、勉強する必要があるため、企業経営理論や運営管理の勉強する際に、少しは知っている知識があるということで自信につながります。
簡単な事例問題による二次試験シミュレーションが可能
午後の部の試験なのですが、外食チェーンの設備拡張工事の財務分析を行う問題や、旅行会社の販売戦略を問われる問題等、診断士二次試験のような事例問題が出題されます。
解答方法は選択式や20~50字程度の記述式であり、当然二次試験ほど難しくはありませんが、プチ事例問題の演習をやっているような感覚です。(もちろん、それ以外の問題は技術者っぽい問題が並びます)。
過去問はIPAのホームページに公開されていますので、興味のある方はご覧ください(模範解答もありますのでご安心を)。
中小企業診断士試験をはじめ、各種資格試験で免除が受けられる
応用情報技術者試験に合格することで、各種試験の科目免除などを受けられるのも大きなメリットです。
- 弁理士試験の科目免除(理工V・情報)
- 中小企業診断士試験の科目免除(経営情報システム)
- 技術陸曹・海曹・空曹(現職自衛官の昇任試験の加点のほか、不定期に一般公募もある)および予備自衛官補(技能公募)の任用資格(2曹)である。同階級の任用資格がある他の資格としては、測量士、二級建築士、2等航空整備士、甲種危険物取扱者、第2級総合無線通信士、4級海技士、1級ボイラー技士、看護師などがある。
- 警視庁特別捜査官の3級職(巡査部長)のコンピュータ犯罪捜査官の任用資格
- 日本測量協会の空間情報総括監理技術者試験の受験資格(例示は、「第一種情報処理技術者及びこれに相当する情報処理技術者等」とされている。)
- 国家公務員および地方公務員の採用条件・階級評価となることがある[10]。
- 高等学校、大学、大学院、短期大学等では、入学試験での優遇[11]や、入学後の単位認定[12]の対象となることがある。
- 工業高等学校や高等専門学校などのジュニアマイスター顕彰制度において、応用情報技術者試験の合格者には30ポイントが付与される。このポイントは、実用英語技能検定(英検)1級よりも高く、技術士補、測量士、第三種電気主任技術者(電験3種)、電気通信主任技術者、公害防止管理者(ダイオキシン、大気1種・3種、水質1種・3種)、計量士、第一級総合無線通信士などと同等の評価である。
Wikipedia 応用情報技術者試験の項目より引用
中小企業診断士とは関係ありませんが、この免除特典の中で、受験にかかる時間やコストを考えると、弁理士受験のために科目免除を狙うのは大いにアリなのではないかと思います。
中小企業診断士試験のステップとして応用情報技術者を受験するデメリット
上記で述べたメリットに対し、デメリットも挙げておきます。
- 直接中小企業診断士を狙うよりも時間がかかる
- 中小企業診断士試験に不要な知識も勉強する必要がある
直接中小企業診断士を狙うよりも時間がかかる
中小企業診断士試験は試験範囲も広く、一次試験だけでも700~800時間の学習が必要な難関試験です。
その対策だけでも大変なのに、途中で寄り道して応用情報技術者試験を受験するのはかなりの負担です。
ただ、科目免除というメリットは今後ずっと継続して受けられるため、これを重視するのであれば、受験を検討するのはいいかもしれません。
中小企業診断士試験に不要な知識も勉強する必要がある
考え方の問題なのですが、私は資格試験というのは何よりもまず合格することが重要と考えています。細かい知識や周辺知識は、資格を取得した後にいくらでも学ぶ機会があります。
そのため、中小企業診断士試験を目標にする場合、応用情報技術者試験では出題され、中小企業診断士では出題されない分野は単純に無駄になってしまう可能性があります。
午前試験・午後試験とも、経営情報システムをターゲットにした場合はオーバースペックなもの、特にテクノロジ系の基礎理論(計算機科学に関する基礎理論、アルゴリズム、プログラミング)などは、中小企業診断士試験にはまったく役に立たないと言えます。
そうした範囲も学習することに意義を見出すかは、各個人の判断になると思います。なお、私としてはアルゴリズムの学習は人生を変えるほどの効果があったため、中小企業診断士試験対策は別として、学習する意義は十分にあると考えています。
まとめ
今回の記事をまとめますと、「中小企業診断士試験のために応用情報技術者試験を受験するのは意味があるのか?」という質問に対しては、
下記のようなメリットと、
下記のようなデメリットがあり、
それぞれを比較して決める必要があります。
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